地震対策に防災ヘルメット

■地震対策グッズに防災ヘルメットを備えましょう
地震発生の直後やその後の余震により、建物の崩壊や棚が転倒したり、上から物が落ちてきたりして頭を怪我する危険性が高くなります。がれきとなった建物の跡を歩く時も転倒して頭を打つかも知れません。救助に向かう時には倒壊した家屋に入ると柱や壁が壊れて頭をケガする危険が常につきまといます。

そんな地震対策のグッズとして防災ヘルメットは役立ちます。どんな種類が良いかと言えば、オートバイ用のヘルメットでは重いし嵩張って視界も狭いので動き易いものでないと不向きです。よく工場や道路工事、建築現場などで見かけるヘルメットは軽くて防災時にも適していると思います。

▽折りたたみ型の防災ヘルメット
企業や自治体の施設、学校など多くの人が集まる場所では、ある程度の人数分の防災グッズや非常食を保管・備蓄しておく必要があります。ただ、数が多くなると保管スペースが広く必要になり非効率な場合がありますし、万が一に備え持ち運びの際にもかさばる物は不便です。

しかし、「折りたたみ型ヘルメット」なら嵩張らず保管にも、もち運びにも便利です。かばんにも入るコンパクトサイズで、厚生労働省の「飛来・落下物用」型式検定にも合格した本格派の商品が通販でも販売されています。会社や避難所での大量備蓄にも最適です。かがむことが多い震災時、落下物から後頭部から首まで保護できるタイプです。一般家庭の持ち出し袋に入れてもかさばらず便利ですね。

▽地震火災時の防災ヘルメット
大地震では電線のショートやガス漏れなどが発生し、火災が発生する確率が非常に高い事は知られています。しかも、消防車が瓦礫や渋滞に遮られたり、一度に複数個所での要請に対応し切れず、小さな火災はやがて延焼し大火となってしまう事もあります。あの阪神淡路大震災では神戸市長田区で大規模な火災になり多くの人命が奪われました。
大きな火災では、火の粉が飛び散り襲ってきます。髪の毛に燃え移り火傷をするなど危険な状態となってしまう可能性が高いのです。そんな時に、「たれ覆い」が付いた防災ヘルメットは、がれきの落下・やけど防止にも安心です。燃えにくい自己消火性布地を使用している物を選びましょう。まだ火が小さいうちは初期消火は重要ですが、「たれ覆い」のない防災ヘルメットでは不十分です。また、長い髪の女性などは火の粉の危険にさらされる恐れがあります。地震対策として、住民一人一人が協力する体制づくりと避難訓練は常日頃から実施して、やがて訪れるだろう大地震に備えたいものです。

■子供用の防災ヘルメット
名古屋市守山区にある苗代小学校では、東海地震に備えてこどもたちの命を守ろうという考えから町内会など学区のさまざまな団体から全校児童八百五十人分の防災用ヘルメットが贈られたそうです。
普段から防災意識をしっかりと持って地震に備えるという事を子供にも教えておく事はとても大切です。地震はいつくるかわかりませんし、一生遭わないかもしれません。しかし、いつかは必ず起こる自然現象です。しかも、地震大国日本は世界でも最も地震の発生し易い地域になります。子供や、孫の時代には必ず周期的に発生する大地震に見舞われます。
阪神・淡路大震災の被害の様子は記憶に新しく現代のような近代社会になって初めて日本人が経験した都市型の大震災でした。記録も多く残って悲惨な教訓を与えた事で地震対策研究が進みました。震度七という基準が設けられたのもこの時期です。

子供用は大人よりサイズが小さいので、小学校や幼稚園などでは子供用の防災ヘルメットも十分確保し備えておくようにするべきです。
現状では、地震対策は遅れているので早急に政府などが主動になって取り組む課題だと言えます。

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